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ヤドカリ賃貸

ヤドカリ賃貸を実在する物件でシミュレーションしてみたら。

賃貸するくらいならヤドカリを!とおすすめしていますが、実際どのくらい利益を得られるのか?

試しにある物件を例にして、計算してみました。

思った以上に利益がでそうな物件を見つけてしまいました・・・

対象物件

今回はこの物件を例にしたいと思います。2025年1月時点で実在する物件です。

場所23区内 駅徒歩5分
所在階3階 エレベーターなし
間取り2DK
築年月1976年6月
占有面積30.6㎡
管理費・修繕積立金あわせて1万円(自主管理)
総戸数20戸
価格550万円
特記事項2026年大規模修繕予定

この区分マンションを例にシミュレーションしてみましょう。

住宅ローンを使って5年間住んだ後貸し出すと仮定する

まずは5年間にかかる手出し費用を計算します。

仲介手数料およそ30万円
登記費用およそ15万円
ローン手数料12.1万(借入金2.2%で計算)
リフォーム費用200万(これは現金で支払うと仮定)
月の支払い3.3万円×60ヶ月=198万円
(550万円を金利1%・15年で借り入れたとする)
固定資産税・都市計画税およそ1.5万円×5年=7.5万円
火災保険10万円(5年)

5年間でかかった費用は472.6万円となりました。

この時点で、マンションの残債は約375万円です。

ここから2パターン考えてみましょう。

パターン1:賃貸に出す場合

まず賃貸相場を見ます。たまたま同じマンションで賃貸に出ていた金額を参考にします。

ちょっと高すぎかな・・・8万円で出せるとしましょう。

月の支払いは3.3万円ですが、住宅ローンのまま貸し出すことはできません。

賃貸業用のローンに借り換えるとしましょう。金利は高めに4%・返済10年とすると、月の支払いは3.8万円になります。

これに加え、管理費の1万円を考慮すると、差額の3.2万円が利益として得られることになります。

気に入ったならずっと住んでもOKですね!

パターン2:売却する

こっちの想定は売却価格が読めないのですごく難しいのですが、23区ですし需要はあるでしょう。

  • 残債の375万円以上で売れれば、最悪借金になることはない
  • リフォーム代含めて575万円以上で売れれば、その分が利益になる

という感じです。5年前のリフォームで、自分が綺麗に使えていればそこまで価格が落ちることは考えにくいです。(ここは管理次第なんです、管理がしっかりしていれば大丈夫)

結局賃貸とどちらが得なの・・・?

5年後にどうなっているか、もう一度整理すると

ヤドカリの場合の収支

・5年間で支払った金額 472.6万円

・残っているもの    ローン残債375万円と区分マンションそのもの

賃貸の場合の収支

5年間同レベルの賃貸に住んだとすると、

・5年間の家賃   8万×60ヶ月=480万円

・残っているもの  なし

偶然、かかった費用はほぼ同じ。差は購入側が持っている残債とマンションです。

ということは、区分マンションを売ったときに375万円以上で売れればヤドカリの方が得だということになりますね。

8万円で賃貸できる物件が375万円で売り出されていたら・・・

都内ならすぐ売り切れますね・・・

まとめ:若い人ほどヤドカリはおすすめ!

今回のシミュレーションでは、どうやらヤドカリの方が有利ですね。

もちろん都合のいい物件はそうそう見つかるものではないですから、よく精査する必要があります。

一方次のような場合、ヤドカリでも損をする可能性があります。

  • 地震などで建物が使えなくなった時、特にマンションは厳しいかも
  • 賃貸相場が安いところで高い物件を買ってしまった時
  • 隣人ガチャで変なのを引いた時
  • どうしても引っ越さざるを得ない時

一番怖いのは地震で建物滅失の場合でしょうか。この場合、マンションが建っている土地の持分だけしか戻ってこないです。

火災で消失しても、火災保険をかけているので大丈夫。最大損失は避けられます。

ありがちなのは2番目でしょうね。自分が住むとなると、どうしても贅沢していろいろな設備を整えがちですが、それをしてしまうと収益を圧迫します。

今回は利益が取りやすい物件を紹介しました。利益をとることにフォーカスしたため、この家に住みたいと思うかどうかは無視しています。

この辺り、自分の心としっかり相談して検討してください。若いうちから資産形成を意識すると、10年後・20年後の自分を助けることになります。

なにかわからないことがあれば、遠慮なくメッセージください!