不動産賃貸業において出口戦略は非常に重要ですが、
築古戸建の場合は「ずっと持っておいてもいいのでは?」という論調も多くみられます。
実際どちらが有利なのか・・
私としては「9:1で否」ととらえています。
永久保有派の言い分
鬼ホールドなんて言い方もしますね。
いろいろ調べましたが、概ねは
どんなに古かろうが、客がついていれば売る必要がない!
ということのようです。
「戸建5〜6戸持ってFIRE!」みたいな人はみんな鬼ホールド論を唱えていますね。
問題が発生していない時は行けそうな気がする
一見いけそうなこの戦略ですが、私は悲観的です。
建物が古くなるにつれ、修繕費はかさんでいくのが普通だからです。
何も問題なく物件が回っている時ほど、将来起こりうるリスクを忘れがちです。
でも、考えてみて下さい。
- ずっと住んでくれる保証なんてありますか?
- 雨漏りとか発生しませんか?
- 漏水したら修繕で数ヶ月の家賃ふっとびますよ?
などなど・・・古い物件ほど修繕リスクを多めに見積もる必要があります。
何年も修繕が発生しないのは、築古戸建にとっては偶然以外のなにものでもありません。
鬼ホールドを視野に入れる特別なケース
仕入れ値が数十万円程度の物件であればこの計算は成り立ちます。
結局一番大きい部分を占めるのは物件代です。
ここが非常に低く、物件を売却しても二束三文であるのならば、逆に長く住んでくれたほうがいいという発想です。
逆に、物件に数百万かかっているのであれば、この元手を取り返すためには売却するしかありません。
買う地域によっても、どちらが良いかは変わってくるのです。
まとめ
最初に9:1といいましたが、1に値するのは「仕入れ値が激安の場合」
これは鬼ホールドでもいいと思います。
もし、地方などでこのような物件を手に入れやすい地域ならば、良い戦略かもしれません。
一方、そのような物件を最初の一軒目、出だしにやるのは少しレベルが高いように思います。
もう少し上の価格帯で、あまり直す必要がなく需要もありそうなのであれば、
やはり出口は売却をするのが一番です。

地方であるほど、安い戸建が出やすい→鬼ホールドも選択肢
首都圏であるほど、安い戸建は出にくい→売却まで含めて考える
不動産はひとつとして同じものがありませんから、どの選択肢も正解になり得ます。
こんなふうに、いろいろ戦略を立てられるのが戸建賃貸の面白いところですね!